Marketing i's [マーケティングアイズ]

マーケティングはサイエンス(科学)に基づいたアート(芸術)である

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カテゴリ:「起業」の記事

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成功するセラピストビジネスの教科書 鈴木幸代著


私はこれまで、研修講師として、またセミナーや講演をご依頼される中で、
数多くのセラピストの方々とお会いしてきた。

その時にいつも感じるのは、
フリーランスとして「悩んでいる人々を助ける」とても重要な仕事であるということ。

一方で、私もフリーランスなので感じるのだが、
決して楽にビジネスとして成立できるかどうか、となると、
そう簡単ではないことが多い。

その時に、何が必要なのかと考えると、
セラピストとして、ビジネスとしての「基礎を固める」ことが重要だ、
ということに行き着く。

セラピスト、コーチ、カウンセラーの方々に対して、
以前、マーケティング道場と称して、3回での研修を依頼され、実施したことがある。

その時に感じたのは、セラピストの方々に対する、
「教科書」があれば、この研修が終わってからも、
中身を振り返り、レビューし、繰り返し学ぶことができる、
と痛切に感じていた。

その意味でも、この本はセラピストの方々がバイブルのように、
いつも常に手元に置き、迷ったら振り返り、レビューし、
忘れかけてきたことを思い出しながら、
自分のビジネスを成功につなげていく、
教科書になり得る。

この本の特徴は、自身もセラピストである著者が、
セラピストが収益を上げ、実際にやったことを成果に結びつけ、
稼ぎ、儲けるところまでになるためには、
「何をすればいいのか」「その時に考えておくべきことは何か」
が網羅されていることにある。

そして、他の一般的なビジネス書にある教科書的な本と異なる点は、
この本がセラピストに向けて書かれていることである。

もう一つの特徴は、書いてある内容を実際の読者のビジネスに落としこんだときに、
「何をすると効果的なのか」「売り上げにつなげるには何が必要なのか」
を、ワークシート的な内容も含めて、
具体的に書かれている点にある。

そして、それが故に、読者が読んだ後に、すぐに使える本として成立している。

例えば18ページに書かれている、PDCAサイクルについて、
最も重要なのは、Pすなわち計画のみに終わらず、
Dを、「とにかくすぐにやる」という点。

私も研修ではこのことを口を酸っぱくしているが、
PDCAではなく、PPPPと計画を立てるだけで終わったり、
PD PDとやりっぱなしで終わったりする方々多い。

この激しく大きく動きが変わる世の中で、スピード持って実践することの重要性を書いている。
セラピストの方々は、特に、1人でビジネスをやっていることが多いので、
スピード感持って、素早く実践することが成果を出すには必須なのだ。

その先に書かれている、「行動の先には成功しかない」というような、
セラピストを勇気づける文言にも、著者らしさが出ている。

私も著書には懇意にさせてもらっているが、
この方の特徴の一つは、右脳と左脳のバランス感覚が優れている点だ。

女性としての感性の豊かさに加えて、混沌としたことをロジカルにまとめていく整理能力も、
合わせて兼ね備えている。

そして、いつも驚かされるのはその行動力だ。

自身もセラピストとして苦労してきて、また仲間のセラピスト達を見て感じたことなのであろう、
日本プロセラピスト協会自ら立ち上げ、日本全国を行脚し、
日本中のセラピストを元気づけている。

それは、ひいてはそのセラピストたちの向こうにいる、
日本全国のセラピストのお客様全員を、元気にしようという思いが、
その行動に現れている。

この本には、セラピストとしての考え方だけではなく、
自身がセラピストとしてやってきた経験に基づいた、失敗や成功の事例から成り立っている。

したがって、セラピストの人が実際読み、プロとして成果を上げ、
収益を上げていくためには非常に使える本になるであろう。

その意味でも、セラピストのバイブル、として有用な一冊になる。

マーケティング プロデューサー
理央 周(りおう めぐる)

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インスパイア型リーダーはここが違う WHYから始めよ!経営課題が分からない社長必読のビジネス書 サイモン・シネック著

オーストラリア、香港、イギリスに留学し、国際資格のバカロレアを取り、その後、外資系戦略コンサルティングファームを経て、独立した、28歳の起業家で経営者の方が、「面白いからぜひよんでみてください!」と、強く勧められあり読んでみたこの本。

まず「WHY,WHAT,HOW」という順で中心から3重に成る、「ゴールデンサークル」を提唱している中で、すべてはWHYが出発点であるべきだ、と説く点に共感した。

それぞれ、WHYとは「なぜあなたはそのビジネスをしているのか」ということ、
WHATは何を提供するか、
HOWとはどうやって提供するのか、ということだ。

私はこれまで、多くの経営者、ビジネスパーソンたちに、
経営およびマーケティングについてご指導させていただいてきている。
その中で「思うように売れない」というのが共通の悩みである。

売り上げがジリ貧だ、お客様が離れていく、
といったマーケティング上の問題点が、
どこに端を発するのかを突き詰め、掘り下げていくと、
先のWHYを忘れ、何を売るのかというWHATや、
どうやっているのかというHOWにばかり注意を払ってしまっている点に行き着く。

これは私が、マーケティングとは、
「何を、誰に、どうやって」の3つの戦略を考えることで成り立つ、
と説いている中で、多くの人が「どうやって売る」のかをばかりを考えてしまう点と共通している。

どうやって売るのかという選択肢は数限りなくあるので、
中から最適なものを選ぶべきだ。
従い、何を買ってもらうのか、誰が買ってくれるのかという、
プロダクト戦略とターゲット戦略を明確にしていない限り、
「どうやって売るのか」というコミニケーション戦略がぶれてしまう。

この本では、同様にそもそもその事業の目的は何で、
何をもって誰を幸せにするのか、
自社の特徴は何なのか、自社の信念はなにか、
ということを明確に定義せよと述べている。

そしてこの考え方が、アップルやサウスウエスト航空など多くの事例とともに書かれているため、読んでいて自分の当てはめることができハラに落ちる。

また、営業において会社をどうアピールするかという手法と、恋愛とを比較して書いている事例も面白い。
恋愛では自分を売り込むだけでは、相手にとってインパクトを与えるような言葉をつむぐことができない。
自分の思いを伝えていくために、より深く広く相手のことを知ることが全ての始まりになる。

そのためには相手から多くのことを聞き出し、相手が本当に欲っしていることは何か、
何をしてもらうと喜ぶのかを聞き出すといったことが先決だ。

営業マンの場合もこれと同じで、自社の売り込みばかりをしていると、顧客のほうはいい加減に嫌になる。
これを避けるために、顧客が抱えている問題点や課題を引き出すことが先である。
これらを踏まえた上での提案でなければ、そもそも顧客を聞く耳を持たないし、顧客の課題解決にマッチした提案もできない。


このように、ゴールデンサークルの考え方に加えて、それを実際の企業がどのように活用してきたのかという事例と、このようなアナロジーが見事に調和されて書かれているので、普遍性も高く再現性も高い。

冒頭に書いたように、私とは、親子とも年齢が違い、その年齢の差があるがゆえの、私とは異なる視点を持つ彼に、いつもなるほどと感銘を受けていたのだが、やはりこの本にも感銘を受けた。本をはじめとして、様々な情報は主観的に選んでいるよりも客観的に、自分とは異なる価値観を持つ人の意見を取り入れると、自分の中に新しい風が吹き、私の視野を広げてくれたという意味でも読んでよかったビジネス書だ。

自社にとって課題がある経営者、自分の仕事に行き詰まっているビジネスパーソンにとって、いちど原点に立ち返ると言う意味でも読んでみることをお勧めする1冊だ。

マーケティング プロデューサー
理央 周(りおう めぐる)

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スティーブ・ジョブズのイラスト伝記 「世界を変えたすごい男! 」ジェシー・ハートランド

アップルとかスティーブ、ジョブズと聞くと、ついつい手が出て読んでしまう。

こちらの正統派の伝記本はもちろん、

こちらの正統派(?)のマンガ本、

そしてちょっとコミカルな、こちらのマンガ本、

さらに、もちろんだけれども日本のスティーブ・ジョブズの伝記的な映画も見ている。

と、このように同じ「スティーブ・ジョブズ」というひとりの人物について書かれている、
1冊の書籍、3冊のマンガ、2つのDVDを読んだり、観たりしてきても、
どれもが違う。

解釈がさまざまなのだ。

ジョブズが、どんな場面で何を言ったのか?ということはほぼ同じだが、
激情家のジョブズが発する激しいの言葉を、
ある本では、怒りととらえたり、ある本では叱咤激励ととらえている。

消費者の一歩先を行く目と、
重要なことには妥協しない、「起業家としての」姿勢を、
ジョブズから学び取りたいボクにとっては、
これらの異なる解釈はそれそれに面白い。

その意味で、どれもおススメなのだ。

           

マーケティング コンサルタント 理央 周(りおう めぐる)


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なぜ一流の男は肌を整えるのか:フリーランスのための外見戦略

なぜ、一流の男は肌を整えるのか 読了。日本スキンケア協会小野浩二氏の著作。

なぜ一流の男は肌を整えるのか

「理央さん、服はかなり気を使われているけど顔周りはケアされていますか?」

と、懇意にしていたコミュニケーション講師の方から言われたことがあった。

ボクは、人前に出ることも多く、外見に関しても気を使っている。
少なくともそのつもりだった。
たとえば、同じ講演でも、金融系や商工会議所、行政関連の場合は、ダークスーツに白シャツ、
起業家系ベンチャー系の方々の場合は、ジャケパンスタイルで壇上に立つ、
といった具合である。

しかし、顔周り、特にスキンケアに関しては気にしたことがほとんどなかった。
そこで目についたのがこの本。

内容は、

  • スキンケアの基本
  • 習慣化
  • ワンランク上のスキンケア

といったことが網羅されている。

まず、肌は隠さずにすべて見られているモノである、ということを再認識できた。
別にみくアップをしなくてもよいとは思うが、
髭剃りのタイミングや、ローションやクリームなど、毎日ちょっとだけケアすることで、
肌の状態をよくすることができるという基礎知識には学ぶものが多い。

服や靴など、身に着けるものの第一印象で判断されることが多い中、
肌や髪の感じから好印象を提供できるようにすることは、
ビジネスを成功に導くという観点から重要だということである。
逆にいうと、本質はビジネスの質や提供物の中身であるため、
それ以外の第一印象などで損をすべきではない、
ということである。

この本には、見た目のことやスキンケアのための化粧品などだけではなく、
普段から何を食べると肌にいいのか、
生活習慣がどう影響するのか、など、
外見だけではなく、体の中からよくしていくことも言及されている点がよい。

ボク自身、この本を読んでからというもの、毎日のスキンケアだけではなく、
必要な食生活や、とるべきビタミンなどにも気をつけて生活するようになった。
そうすると不思議なもので、生活にリズムができ、
何をやるにもモチベーションにつながるという、
精神的にもいい循環ができてきた。

内面を変えると外見も変わり、総合的に向上する。
その意味でも、世の男性におススメの一冊だった。

マーケティング コンサルタント 理央 周

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日本M&Aセンター分林氏の仕組み経営:実業家で起業家の実績の説得力

昨日はSAM(Society for Advancement of Management)東京支部の総会で、
株式会社日本M&Aセンターの代表取締役、分林保弘氏の講演を聞いた。
テーマは「あなたの会社は成長していますか?~仕組み経営で勝つ」

氏は一部上場も果たした日本のM&A業界の草分け。
事業承継者の不足や、経済の進展を敏感にとらえての、
まさに、ブルーオーシャンに活路を引い出し続けている方である。

仕組み経営とは、
相手の利益を絶えず考える、継続的な協力関係
を示す。

相手にとってのプラスを生み出し続けることを、「自利利他
自分ではなく、相手にとってどう見える化を考え抜く「離見の見」 (ともに世阿弥の言葉とのこと)
が重要だという点に共感した。

日本M&Aセンターさんの仕組みは、4つ。

  • 顧客へのサービス
  • 株主への利益還元
  • 提携先とので継続的な協力体制
  • 従業員の自発的で前向きな姿勢を引き出す制度設計

とのこと。

そして企業経営の4大目標は、

  • 収益性~すべての源泉
  • 安定性~安定したPLと強固なBS
  • 成長性~継続的に拡大
  • 社会性~仕事を通じて社会に貢献

特に、企業は社会に貢献することによって存在意義が出来るとのことだった。

エピソードとして、新人営業が獲ってきた契約が、
意に反し、クライアントのためにならない場合は、
売上にはなっても断る、といった姿勢に、
有言実行してきて、持続的に成長をさせてきた経営者としての言葉の重みを感じた。

まだ学ぶことが多かったのです、といって、
ドラッカーを1年かけて学んだ姿勢、
そして内により仕事を通して、顧客、従業員、取引先、社会に、多大な貢献をされてきた姿に、
ボク自身、まだまだこれからやれることが多いな、と痛感した。

先人の知恵をお借りしなければもったいない、
ということを痛切に感じた講演だった。

分林氏の「仕組み経営」について書かれた本はこちら:

マーケティング コンサルタント  理央 周

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