Marketing i's [マーケティングアイズ]

マーケティングはサイエンス(科学)に基づいたアート(芸術)である

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カテゴリ:「ニューヨーク」の記事

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ニューヨーク JACK'S WIFE FREDA チェルシーの居心地がいいカフェ リピートする理由

アッパーウエストサイドから、地下鉄でSOHOのホテルに帰ろうとした時に、間違えて14th Street駅で降りてしまった。まあ、少し歩けばいいかなと思ったけれど、その前にちょっと一休み、と思い歩き出した時にふと立ち寄ったのがこちら。JACK'S WIFE FREDA チェルシー。

温かい感じの外観に、オープンな雰囲気がまずは好感度高い。入ってみると夕方だったこともあり、お客さんたちの大半が食事をしていた。

「お茶だけでもいいですか?」と聞いてみると「もちろん!Why not!」と明るく答えてくれる店員さんも感じがいい。少し寒い日だったので、僕はカフェラテをオーダー。上手く撮れていないけど、しっかりとしたラテアートだった。

妻も「なかなか落ち着けるわね。JACK'S WIFE FREDAって言うくらいだからあそこに貼ってあるイラストの方がオーナーなのかしら」とのこと。見てみると、落ち着いたシンプルなモノクロの、上品な女性のイラストが貼られている。下の画像は、このお店のホームページにあるチェルシー店のページ。中央にあるのがそのイラスト。このお店の雰囲気にぴったりなのだ。

JACK'S WIFE FREDA チェルシー

体もあたたまり、チェックをお願いすると、この画像にある「絵葉書」も一緒に持ってきてくれる。このJACK'S WIFE FREDA のイラストが描かれているとても素敵なハガキだ。

支払いを終え、僕たちがこのはがきをもらったことを喜んでいたら、お店の方が「あなたもどうぞ」と、妻にもくれた。このページの一番上にある、赤いハートの形の風船をたくさん引っ張っている自転車の男性のイラスト。その下にはJACK ♡  FREDAとある。

ほんのちょっとしたことだけれど、これはとても嬉しい。

カフェなどの飲食店はとても競争が厳しい。次から次へと新しい業態が生まれるし、それに伴い流行りのメニューも開発せねばならない。ともすると、競合にばかり目がいき、価格競争になりがちな業界とも言える。また、画期的なメニューや斬新さも求められるが、当たり前のことだけれど、開発は容易ではない。

販促の手法も、広告を出す、SNSや食べログなどの口コミサイトに掲載する、SEO対策をするなど、どうしても手法に頼ってしまいがちだ。

もちろんこのJACK'S WIFE FREDA もインスタグラムはやっているし、ホームページで予約が取れるようにしている。

一方で、ホームページにはこの店のネーミングの由来や料理とお店に込めている意味など、ブランドのストーリーをしっかりと語っている。その中でも最も印象深いのが、温かさだろう。そのブランドのもつ最も核になる温かさを表現しているのが、このイラストであり、お勘定の時にさりげなくくれるこのハガキだ。

さらに、僕の妻にももう1枚くれたこと。店のルールとして1人一枚と決めているわけではなく、この店員さんの判断で、旅行者であり嬉しそうにしている僕たちに好意でくれたのだと思われる。社員の一人一人がこのような判断ができるように権限移譲をしていること、そしてそれを実践していることも、このカフェの素晴らしい点だと言える。

お客さんたちは、美味しいものを食べにくる、がゆえに、美味しくて当たり前だ、と感じている。そして、食事に来てお客さんたちが一番欲しいものは、お店での楽しいひと時だ。

美味しい、という大前提を徹底した上でこのような気配りができることで、店を出てからも好感度は続き、覚えてもらえる。そしてそれがリピートにつながるのだ。シンプルなことだが顧客視点、という意味において重要なこと。

またニューヨークに行く際には、立ち寄りたいお店だ。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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ニューヨーク ハドソンヤードのショッピングモールとしての新しさ

ハイラインを歩いて、初めて北端まで歩いて行ってみたら、人が集まっている場所を発見。そこに新しいショッピングモールができていた。
実は知らずに入ってみたら、3月15日にオープンしたばかりのハドソンスクエアとのこと。さっそく入ってみた。


モールの作りもなかなか面白く、吹き抜けなんかもかなりの規模。

ディスプレイもオープンということもあってかなり斬新だった。


ニューヨーク初出店となる、ニーマンマーカスも入っているなかなかのゴージャス感が楽しい。


もちろんフードコートもあるけれど、何より他と違うのは、生鮮食品を販売していること。


アメリカの大規模なショッピングモールやデパートでは、一般的に生鮮食品を売ることは少ない。

さらにイートインのスペースもあった。

ネットに押されているリアル店舗も変化をしつつあることが実感できた。

ハドソンヤードは、ハイラインを北に向かって歩いての最北端のところに直結。ハドソン川のすぐ東側にある。最寄の地下鉄は、7番線の34thSt HadsonYards駅のすぐ近く。

後日、NYC在住の流通コンサルタントに聞いてみたら、今一番話題の場所だ、と教えてもらった。マーケターに大事なのは「好奇心」だといつも思うが、この日も好奇心に連れてきてもらったようなものだった。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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ニューヨーク チェルシーのスターバックスリザーブロースタリー

先日、日本の東京 中目黒にもできた、スターバックスリザーブロースタリーの、チェルシーマーケット前にあるニューヨーク店に行ってみた。このチェルシー地区は「ミートパッキングエリア」の近くで、チェルシーマーケットもある人気のエリアだ。地下鉄の廃線を利用した公園の「ハイライン」の起点になっているし、その終点にはハドソンスクエアにもあり、これから人気も次のステージに上がりそうな、今のニューヨーク、マンハッタンでホットなエリアと言える。そこに目をつけて、リザーブロースタリーを作るスターバックスもさすが、という感じだ。

まず、中に入ると大きな焙煎の炉が目にドンと入ってきて圧巻。

日本は4階建てらしいが、こちらはかなり広いスペースでメインのフロアである1階を中心に、中2階のと半地下が1階から見えるため、合わせて2階半といったところ。

内装はまるで珈琲を、生豆から焙煎、挽いて漉して飲ませてくれる、一つの流れが見られるかのような工場のよう。

内装もシンプルで、照明・ライティングや雰囲気、お客さんたちが楽しんでいる様子もいいし、居心地がいいスペースになっている。

生豆が入っている麻袋なのだろうか、原産地から届いたかのようで見ていてワクワクしてくる。

店内のディスプレイもかなりユニークなので、スターバックスにいるというよりも、映画のチャーリーとチョコレート工場をなぜか思い出してしまい、なかなか面白い。

イートインのメニューのみでなく、このような物販も充実している。持って帰る手間がなければ、買って帰りたくなるようなものばかりだ。

チェルシーマーケットの真ん前にあるからか、お客さんたちは、観光客が中心。カフェというよりも、エンタテイメントパークにいるような錯覚も覚える。

顧客は、美味しいものを食べにくるのだが、一番欲しいのは飲食をしている時に感じる楽しさ。それこそが顧客価値になり、ひいては選ばれる理由になる。

この、スターバックスリザーブロスタリーから学べることは、「顧客が自社製品を使っている時、またはサービスを体験しているときに、楽しいかどうか」に尽きる。小売業であれば、ただ商品を並べるだけになっていないか、顧客のニーズを解消できているか、顧客が楽しめる店になっているかどうか、などなど、チェックリストを作成することで再考できる。

学ぶところの多い、スターバックスリザーブロースタリーだ。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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ニューヨーク ホールフーズ、アマゾン4Stars に見るAmazonのO2O 戦略


今回は、暮らすような過ごし方をすることをテーマに、
毎日2万歩くらい歩き回った。
その中で、思いがけない発見なんかも多くあった。


中でも、アップタウンウエスト地区で、
バンクシーの絵を見つけたことは、
驚きだったし、ラッキーだった。


また、チェルシーエリアから、
ハイラインを北に上がっていったところで、
3月15日に新しくできたばかりの、
「ハドソン・スクエア」にもいってみることができた。
ちなみに、これは偶然で、
「なぜか人の流れが多いな」と、
そちらの方に歩いていたら、
今年上半期、最大級のショッピングモールが、
オープンしたばかり。
これも、いつも何かを求めて歩いき回っている、
好奇心のなせる技なのかと、
自分でも納得していた。

まず、お話ししたいのが、アマゾンの様子。
去年の9月に行った時と比較をしてみたい。


特に目立ったのが、
アマゾンのO2O(オーツーオー)戦略。


O2Oとはオンラインツーオフライン、
またはその逆で、ネット(=オンライン)と、
リアル(=オフライン)の両方でのビジネスを相互に生かす、
例えば、ネットとリアルとで送客し合う、
といった考え方。

ある意味では、オムニチャネルとも共通する。

いうまでもなく、アマゾンのビジネスは、
ネット通販が中心だが、
食品スーパーのホールフーズを買収したり、
(ニューヨークではまだだが)無人レジのAmazon Goや、
アマゾンブックスのような書店を作ったりと、
リアル店舗にも力を入れてきているのは、
このO2O戦略にあると言えそうだ。


では、アマゾンがどうやってこれらのネットとリアルで、
相乗効果を出し、収益をドライブさせていくのかを、
具体的に考えてみたい。

今回は、アマゾン4スターズという、
アマゾンの売れ筋商品を集めたショップができたのでいってみた。


場所は、ニューヨークで人気のSOHOというエリアの、
比較的中心にあった。


店内には、ネットでのアマゾンの売れ筋商品が、
ところ狭しと並べてある。


消費者にしてみれば、
あのアマゾンでの売れ筋商品、ランキングにある商品、
がここに並べられているので、
メーカーではなく、ユーザー目線で、
世の中でヒットしているものを見られると考えるだろう。


すなわち、消費者が買いに来る、
いわゆる来店の明確な理由がある。

一方で、アマゾンはアマゾンブックスという、
リアル店舗も持っている。


ニューヨークに2店舗ある、アマゾンブックスと、
アマゾン4Starsとの大きな違いは、
書籍の割合が少ないこと。


逆に言うと、アマゾン4Starsでは、
日用雑貨や家電、消費財などのカテゴリーの商品が大半だ。
その点でも、アマゾンブックスとの住み分けが、
しっかりとできている、と言えそうだ。


アマゾンブックスと共通していて、
ここでも目立ったのが、AIスピーカーのアレクサと、
電子書籍リーダーのKindleが多く並べられていたこと。


これこそが、アマゾンがアレクサとKindleを、
PCとスマホに続く新たな販路とし、
消費者を囲い込んでいこうという明快な戦略だと言える。

ここでの決済は、レジを通すと言うことではなく、このようなタブレットで全て完結させる。しかも現金を使わず、クレジットカードのみの決済になる。

これらの「ハード」をリアルで体験させ、
ユーザーが買えば、あとは自動販売機のように、
アマゾンの電子書籍や、サービスを購入することになる。


リアル店舗ではあるのだが、
アマゾン得意のリピート商材、
おすすめによる顧客維持の姿勢が、
ここでも保たれているのだ。

半年ぶりに来てみたホールフーズでは、Amazon Primeのマークをそこに掲げられていた。

共通して聞かれるのは、Amazonプライムサービスですか?と言う質問だ。プライムサービスの会員であれば、割引が入れられると言うことになる。明らかに、Amazon Primeサービスへの誘導を狙っている。

また、半年ぶりに来てみた食品スーパーのホールフーズでは、
Amazon Primeのマークがそこここに掲げられていた。


もう一つ目についたのは、
アマゾンロッカーが配置されているホールフーズが、
そこここにあったこと。


アマゾンのサイトで買った品物を、
自宅ではなくホールフーズのロッカーに届けてもらう、
というサービス。
ウォルマートも同じサービスを展開している。


これによって、ユーザーの受け取りが便利になるだけではなく、
ホールフーズに立ち寄って品物を受け取る際に、
夕食の買い物をしたり、買い忘れたものがあれば買ったり、
ついで買いをしたりと、
ここでも、消費者購買の、
相乗効果を見込むことができる。

ホールフーズ、アマゾンブックス、4スターズで共通なことは、
支払いの時に「Amazonプライムサービス会員ですか?」と聞かれる点。
なぜなら、プライム会員の場合は割引になるからだ。


明らかに、Amazon Primeの会員になって、
サービスを受ければ得なことが多いですよ、
というお馴染みさんを増やしていこうとする戦略だ。


リアル店舗に買いに来たお客さんも、
後々はネットで継続的に勝ってほしい、
ということになる。


こういったネットとリアルの相乗効果を狙うのがO2Oという戦略なのだが、
その戦術面においても、
さすがアマゾン、という感じのチャネル包囲網だ。


参考になるのは、当たり前だが、
インターネットとリアルをうまく使いこなしている点につきる。


顧客の利便性を重視しながら、
来店頻度の高い食品を持つホールフードに来店させ、
ついで買いをうながすこと。
いわゆるクロスセルの仕組みになっている。


また、ユーザーにとってみて、
「どこででも買える、受け取れる」という、
チャネルの利便性の高さも見習える。


これも商品やサービスにとっては、
オフィスでオンラインで注文し、
その日のうちに、リアル店舗で引き取って帰る、
という仕組みは、何も大企業ではなくてもできることだ。


さらに、自店舗によってもらえる仕組みも、
大きな参考になる。
マーケティング、商売の原点は、
顧客を「動かす」ことにある。
その意味でも、応用して使える考え方だ。


広告を打つ時に、媒体を組み合わせるのと似ていて、
販路も1つに限ることはなく、うまく相乗効果を出すように、
工夫することが大事なのだ。


また、ニューヨーク在住の流通コンサルタントに聞いた話だと、
メーシーズなどに出していた、
アマゾンのポップアップショップと呼ばれる、
仮店舗も、現段階では引き上げ、
アマゾンブックスと4Stars、ホールフーズに集約しているとのこと。
この集中と選択も重要だ。

チャネルはあればいい、というものではない。
当たり前だが、コストがかかる。
それも設置コストのみではなく、
間接的な人件費など、
目に見えづらいコストもかかるのだ。


顧客中心主義を体現している点、
そのスピード、
そして集中と選択。


学ぶところの多い、アマゾンのO2Oだった。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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ニューヨーク 5番街 ナイキ Nike 5th Avenue

ニューヨーク 、マンハッタンの5番街52stに2018年11月に新しくできたというナイキの路面店がすごいというので行ってみた。やはり世界のトップブランドは、まずニューヨークはマンハッタン、それもラグジュアリーショップの多い5番街にフラッグシップブランド店舗を出す、ということなのか、この辺りにはライバルのアディダスはもちろん、高級デパートを始めユニクロなどもある。

ナイキのこの店舗は、「ナイキ・ハウス・オブ・イノベーション000」という名称の通り、まず店内のディスプレイが斬新でユニークな発想でできている。メインの入り口を入るとこのようなオブジェ風のディスプレイ。シューズやアパレルはかなり奥の方まで行かないと陳列されていない。

入っていすぐにある、この小さめのバスケットコートは、様々なディスプレイに加えて、各種モニター画面や独特のライトで、さながらクラブにいるような雰囲気。

バスケができるスペースを上から見るとこんな感じ。デザインが画期的なだけではなく、

プレイヤーが動くところに光源も一緒に動くなど、まずここからかなりのハイテク、という雰囲気だ。

ななめ上から見ると全体が見えるが、一つ一つのモニターに何が写っているのか、ということよりも、このスペース全体がモダンアートのようで美しい。

これを見ていると、日本で有名なチームラボの作品のような雰囲気だ。


ハイテクは何もディスプレイやVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)のみでなく、購入までのプロセスもデジタル化されている。アプリでほとんど全てができる、という仕組みになっている。

靴もTシャツなどのアパレル類も、サイズや色など多くのSKUがある中で、このように欲しい商品にアプリをかざすだけで、店頭にあるかどうかがわかるのは利便性が非常に高い。




このように、リアルな店舗を単に「物を売る場所」と位置づけるのではなく、店舗を「顧客が楽しく過ごす場所」と位置付けている。これこそが体験型の購買体験の提供だ。そしてもちろん、この店でも販売による収益を上げなければならない。その一つが、購入プロセスの利便性向上、すなわち自分に合った商品を探して、見つけ、サイズと色を確認し、試着して買うに至るまで、顧客はさまざまな事柄を体験する。その過程をできる限り便利にする工夫が、このアプリでされている。

また、アプリをダウンロードし、アプリで買うということは、以降もアプリを通してナイキ側はその顧客とコミュニケーションが取れる、ということになる。顧客維持(=カスタマー・リテンション)につながるのだ。

単に目新しい、人通りが多いところに出店をする、というだけではなく、話題性を作り、さらに継続購入までの仕組みも入れている点が素晴らしい。

ビジネス・パーソンなら一度は体験するといいナイキの「House of Innovation 000」だった。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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