Marketing i's [マーケティングアイズ]

マーケティングはサイエンス(科学)に基づいたアート(芸術)である

レクサス星が丘店訪問で発見した売れる理由:顧客中心主義とお客様に出会える仕組み化

昨日は、著者の大先輩でもある志賀内泰弘氏の著書「No. 1トヨタのおもてなし レクサス星が丘の奇跡」で紹介されているレクサス星が丘を、マーケティング寺子屋分校として顧問をしている女性経営者会Giversのメンバーの方々とともに訪問させていただいた。

レクサス星が丘の奇跡本の内容に加えて実地で学んだこと  

まずは、店内を見せていただき、続いて勉強会としてレクサス星が丘さんがされているおもてなしのこと、マーケティングのことなどをお教えいただいた。

ボクはレクサス星が丘がなぜ全国のレクサス販売店の中でトップクラスの売り上げなのか、
そしてなぜこれほど素晴らしいサービスやおもてなしを、「普段どおり何事もないかのようにお客様に提供できるのか」を学ばせていただきたかった。

まず経営陣がやることは、理念、ひとの心のありよう、姿勢を熱心に愚直に伝えることであるとのことだった。それを、「方法論よりも、心」を整える ことが重要だともおっしゃっていた。

まず、会社としての理念は、
- 地域への貢献
- 顧客の価値を中心に考える
- 社員とその家族の豊かさを考える
とのこと。まさに近江商人が言うところの「三方良し」の考え方。

これをしっかりと伝え、現場である店舗ではマネージャー以下、実践をしていくことになる。
理念を理解している現場の方々には、かなりの権限移譲がされていて、現場の意志決定の権限の幅はかなり広い。

これも、著者の大先輩であるところの石塚しのぶ氏がいうところの「コアバリュー経営」で、経営陣は理念を明確にし現場に伝達すること。その上で現場に落とし込み「まかせる」。
ただ単に現場に任せてもうまくはいかない。その点をレクサス星が丘さんはしっかりと実践されていた。

レクサス星が丘店が一番売る理由は「仕組み化」にある  

また、責任者の山口専務がおっしゃっていたのは「仕組み化」を常に考えておられるという点。
レクサス星が丘では「お客様とお会いできる機会を増やす」努力を常にしているとのことだった。
そのために店舗には常に変化をつけることを重要視しているとのことで、
たとえば、サロンのところにはギャラリーを設けひと月半くらいのサイクルで芸術品を展示販売したり、洗車サービスと駐車場を無料で提供することで、隣接する百貨店にお客様が行くときにも立ち寄ってもらえるようにしている。

数えればきりがないほど、上記以外にも素晴らしい施策や行動をされているのだが、すべては「お客様ありき」の姿勢から出てくることだと感じた。

ボクもアマゾン時代に創業者のジェフ・ベゾス氏が「顧客中心主義=Customer Centric」であるべきだと学んだ。つまり、お客様の立場に立ち、顧客の期待を超えることを提供することを頭に入れて行動せよということである。

山口氏は力強く何度も「お客様」という言葉を使われていたのだが、この心から湧き出てくるような信念がレクサス星が丘のファンを創り、ブランドになっているのだということを実地で学ばせていただくことができた。

自動車販売に限らず、消費、経済の環境は厳しいが、まだまだやれることはある。
昨日学んだことを、ボク自身のこれからの大きな糧にすることができると確信した。

*以前書いた「レクサス星が丘の奇跡」書評は⇒ こちら

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マーケティング コンサルタント
理央 周


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