SNS投稿で成果を出すには?6つのヒントと事例で説明〜BtoBマーケティング編

◾️ 【BtoBマーケター必見‼️】BtoBでのSNSマーケティングで成果を上げるには?
「SNSにがんばって投稿しているのに、いいね!がつかない」
「SNSでどんな投稿をするといいのか分からない」
SNSでの投稿についてこのような悩みを持っているBtoBマーケティングの担当者も多くいます。
食品やファッショングッズなど、消費者向けのBtoCビジネスでは、自社製品の画像や動画を上げることで、いいねやコメント、シェアを増やす、というイメージです。
一方でBtoBビジネスでは「うちの会社は法人向けビジネスなので、何を投稿すればいいのか分からない」という声をよく聞きます。
BtoBビジネスにおいてSNSで成果を上げるには、戦略的に考えていく必要があります。この記事では、SNSでどんな投稿をすると効果的なのか?についてお話をします。
SNSマーケティングの全体像については以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
→ SNSマーケティングとは?〜デジタルマーケティングとの比較を事例で理解して成果を出そう
- 目次
◾️ SNSで効果がある投稿とは?
SNSでは、単に「商品を売り込む」投稿をしてもフォロワーは興味を持ちません。
むしろ、「この企業の情報は役に立つ!」「このブランドは自分にとって価値がある」 と思われるような投稿が、エンゲージメントを高め、結果的に売上につながります。
特に、BtoBビジネスではターゲットが企業なので「信頼性」や「専門性」が重要です。顧客または未顧客が「これは役立つ」「他の人にも知らせたい」と感じる投稿をする必要があります。
したがって、BtoBビジネスでは、売り込みではなく「価値提供型の投稿」が必要です。
具体的には、自社の専門知識を共有するとか、業界トレンドを解説するといった "ビジネスの役に立つ情報"を提供することが大切なのです
投稿を見ている側は、自社にとって有益な情報を見ると、共感していいねをしたり、保存したり、シェアしてくたりといういわゆる「エンゲージメント」が上がります。
顧客エンゲージメントについては以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
→ 顧客エンゲージメントとは?成果を出し、売り上げにつながる方法〜顧客離れを防ぐ戦略と施策の事例
共感をしてもらえると、Xやインスタグラムなどのプラットフォーム側のアルゴリズムも、
「お、この投稿みんなに人気あるな」
「役に立っているな」
と判断して、タイムライン上での表示を増やしてくれるのです。
マーケティングでのSNS活用については以下の記事で説明しているので、参考にしてください。
→ SNSマーケティングとは?成果を上げるSNSのビジネス活用戦略とテクニック
◾️ BtoBビジネスでの投稿方針の具体例
以下に、具体的な投稿の方向性を紹介していきます。
1)課題解決型コンテンツ(How To・Tips)
見込み顧客が「本当は困っているけど口にしづらいこと」「検索しても答えが出にくいこと」へのヒントを投稿します。特に、「専門家視点での答え」や「実体験に基づいたアドバイス」 は特に信頼され、保存・共有されやすい傾向にあります。
具体的には、
「展示会での名刺交換、なんとなくで終わっていませんか?名刺から"商談化"につなげる3ステップを紹介します。」
といった具合です。
「印刷業界のよくある失敗3選とその解決策」
「初心者でもできる法人営業のコツ」
「I T業界の最新トレンド」などを切り口にするのもいいでしょう。
産業機器メーカーのLinkedInでの事例:
営業担当者向けに「見積もり依頼につなげる製品デモの進め方」というTipsをシリーズで投稿。結果として営業職のフォロワーが増え、リード獲得につながった。
2)体験談・ストーリー投稿
人はストーリーに共感しやすく、企業の裏側やリアルな体験談は興味を引きやすいといえます。数字より「過程」や「人の想い」に共感が集まりやすいのです。商品開発や社内の裏話、社長や社員の人間味 を出すことで、ファンとの距離が縮めることができます。
具体的には、
「うちの主力商品、最初の試作はお客様に全否定されました。
でも、その一言がなければ今の形にはなっていませんでした。」
といった具合です。
「新製品が成功するまでの道のり」
「お客様の実体験・ビフォーアフター」
「開発の裏側・苦労話」
といった切り口も有効です。
中小建材メーカーのFacebookでの事例
「初めて地元自治体の公共事業に採用されたときのエピソード」を発信。
投稿を見た他地域の自治体から問い合わせが来て、契約につながった。
3)ユーザー参加型の投稿(質問・投票・アンケート)
SNSは「会話の場」なので、双方向のやり取りがエンゲージメントを高めることに効果的です。参加者が「自分が関わった」と感じる投稿は、シェア率も高い傾向にあります。
具体的には、
「あなたの会社で"なくてはならないツール"は何ですか?コメントで教えてください!」
「次の無料ウェビナー、どのテーマが気になりますか?投票お願いします。」
といった具合です。
「あなたが○○で一番困っていることは何ですか?」(質問)
「AとB、どっちがいい?投票してください!」(アンケート)
「あなたの○○エピソードを教えてください!」(ハッシュタグ投稿)
といった切り口も有効です。
人材コンサル企業のTwitter/Xでの事例
「働き方改革で一番困っていることは?」という質問を投稿。人事担当者からの回答が集まり、それをもとに無料レポートを制作。反応がさらに増え、メルマガ登録も増加させた。
4)業界ニュースやトレンド情報
自社にとって有益な「情報源」としてフォローされると、売り込み感のない投稿でも接点が持てます。速報性・専門性・わかりやすさの3つを兼ね備えた発信 が鍵になります。中でも、「最新情報」や「業界ニュース」は、フォロワーの関心を引き、シェアされやすくなります。
「ついに発表されました!2025年の物流業界の主要トレンド3つをまとめました。
現場の方の声も交えて紹介します。」
といった具合です。
「○○市場が急成長、その理由とは?」
「2024年、○○業界で注目される新技術」
「○○が話題!あなたはどう思いますか?」
といった切り口も有効です。
物流業向けSaaS企業のLinkedInでの事例
「2024年以降、トラック運転手の労働時間規制強化がどう影響するか?」という記事を発信。業界の問題意識に直結していたため、大手運送会社の幹部からもコンタクトがあった。
5)お客様の声・事例紹介(レビュー・UGC)
企業目線の「売り文句」ではなく、顧客目線の「実体験」「率直な感想」は、最も説得力があります。信頼性が高く、感情移入されやすい投稿をして行きます。顔が見えるとさらに効果的なので、顧客が実際に商品を使っている投稿をシェアすると、リアリティが増して信頼性が高まります。
「◯◯株式会社の田中様より『導入3ヶ月で問い合わせ数が2.5倍に』とのお声をいただきました」
「あの一機能が想像以上に便利"とのこと。詳しくはこちらでご紹介?」
といった具合です。
「お客様の成功事例を紹介!」
「○○を使ってこんな変化がありました」
「ユーザーが投稿した写真をリポスト」
のような切り口も効果的です。
業務用コピー機販売会社のInstagramでの事例
「お客様が投稿してくれた"導入風景の写真"」をリポストし、その会社の他部署の人が別件で問い合わせしてきて、横展開のきっかけになった。
6)日常のちょっとした裏側やユーモア
ビジネスの硬さをやわらげる"遊び心"や、社内文化・人間関係・ちょっとした笑いがあると、親近感がぐっと上がります。社員が自発的に参加するきっかけにもなるのです。企業の人間味を出すことで、フォロワーとの距離を縮めることができます。
「今日のランチは営業部が"オフィス焼きそば"を決行(笑)
香ばしい匂いが全フロアに拡散されました...次はマーケチームがやるそうです?」
といった具合です。
「社内で○○が話題になりました!」
「社員のお昼ご飯公開!」
「○○の失敗談...実はこんなことが(笑)」
のような切り口も効果的です。
システム開発会社のFacebookでの事例:
「社内Slackの面白やりとり」をスクリーンショットで投稿、「この会社、楽しそうですね」と新卒応募が増えたという副次的効果も出せる。
◾️ SNS投稿の基本方針のまとめ
SNSは「売り込む場」ではなく「つながる場」です。売り込みではなく、 「フォロワーにとって価値のある情報」「共感や会話が生まれる投稿」 を意識すると、自然にエンゲージメントが高まります。
上記の、6つの非売り込み投稿方針をうまく組み合わせることで、顧客との"関係性の資産"を育て、自然と売上につながる流れができていくのです。
必要なのは、「見込み客が読みたい投稿」を、自社視点ではなく「顧客視点」でつくること」に尽きます。
それがSNSでエンゲージメントを上げる一番の近道になるのです。
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執筆者
家電メーカー、石油会社、大型車両メーカー、高機能フィルムメーカー、建築部品メーカーなどに、新規事業立ち上げ・ブランド構築のコンサルティングと、顧客視点の顧客文化にするマーケティング社員研修を提供。 2013年より2024年まで、関西学院大学 経営戦略研究科で教授を務める。
著書は「売れない問題 解決の公式」(日本経済新聞出版)など国内外で24冊。米国、台湾、香港など海外でも講演。テレビ、ラジオの出演や新聞・雑誌への寄稿も多数。YouTubeでも最新のマーケティング情報を発信中。 本名 児玉洋典
SNSの投稿について相談したい、SNSやデジタルマーケティングを営業に取り入れたい、新しいビジネスを軌道に乗せたい、など、
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