Marketing i's [マーケティングアイズ]

マーケティングはサイエンス(科学)に基づいたアート(芸術)である

書く仕事がしたい 佐藤友美さん著 仕事にどう向き合うかを考える1冊

書く仕事がしたい

「書く仕事がしたい」佐藤友美さん著 読了。
この本の表紙と帯に、「文章術の本ではない」「文章力以外の技術が8割」とある通り、

私も同感だ。

この本は、ライターさんが上手な文章を書くにはどんなテクニックが必要なのか、
どう書けばいいのか、という手法論(にはもちろん触れられているが)だけではなく、
どうあるべきか、という"仕事に向き合う姿勢"の本だと感じている。

私は仕事をすることが好きなので、
マーケターとして、テレビや映画を見ていても、
街を歩いていても、旅行に出ていても、
見かけるもの全てを「マーケティング的」に分析してしまう。
もはや、職業病と言ってもいいかもしれない。

大半のビジネスパーソンが仕事をする時間は、
1日の半分かそれ以上だと思う。

1日の大半の時間を使う"仕事"というものに向き合った時に、
やりがいがあれば、そんな嬉しいことはないし、
その時間にやりがいを感じなければ、長続きしない。

著者の佐藤友美さんもきっと、
書くという仕事のプロとして、
書くという仕事に向き合ってこられたので、
書くという仕事を彼女が掘り下げると、
この本に書かれているように、
ビジネスパーソンとしての、
姿勢、あり方が節々に出てくるようになるのだ、
と私は読み取った。

仕事を愛する姿と、仕事を喜んでされている姿が、
同時に目に浮かぶ。

こうなると、依頼する側にもそれが伝わるのだろう。
P98にあるように、原稿料や印税の受け取り方の事例で、
「私は、著者と一緒に夢を見たいので、
書籍の仕事の場合は印税一択です」
とある。

この向き合い方、姿勢が依頼先に伝わって、
チームとしていい仕事ができるのだろう。

情報が氾濫している今、ちょっとでも早く、
効率よく、仕事をしようという傾向があることを感じている。
そしてそれはある意味では大事だ。

しかし、価値を生み出す仕事においては、
効率より「質」を重視、優先しなければならない。

これは、ライターさんや私のような専門職のプロフェッショナル、
シェフやパティシエ、職人さんなど、
多くの職業に当てはまる。

そのためには、仕事のやり方よりも先に、
ビジネスパーソンとしてのあり方を見つめ直すことが大事だ。

遠回りのように見えるが、長い目で見たらそれが一番。

その意味で、この本はライターを目指す人だけではなく、
これから仕事をしていく学生や、
キャリアにもう一度向き合いたいと思っている、
若いビジネスパーソンにも読んで欲しい一冊だ。

オススメです。

マーケティングアイズ株式会社 代表取締役
関西学院大学 経営戦略研究科 教授

理央 周(りおう めぐる)

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