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カテゴリ:「ビジネス書書評」の記事

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ユニクロ対ZARA 斎藤孝浩氏著

サブタイトルに、アパレル不況でも売り上げを伸ばすのはなぜか?強さの秘密を徹底解剖とある。

この本においては、各章でまさにタイトルの通りにユニクロとZARAを、様々なカテゴリーで比較している。

第1章では、ユニクロの柳井氏と、ザラのオルテガ氏の経営思想や信念をもとにして、2人の偉大な起業家が2つのブランドをそれぞれどのように作ってきたのかをひもといている。

私にとって、ユニクロの柳井氏は常に言っているという「顧客接点から目を離してはいけない」「チラシはお客様へのラブレターだ。ワクワクするようなチラシにしないとお客様をやってこない」「チラシは号外である」「店は客のためにあり、店員と共に栄え、店主とともに滅びる」というフレーズかなり響いた。これらの金言はまさにどのようなビジネスにも通じることだ。

第2章では、ブランド戦略とビジネスモデルの違いを説明。表現も面白く、ユニクロを部品倉庫と呼び、ZARAをクローゼットと呼んでいるのが、まさに言い得て妙という感じで面白い。私も初めて知ったのだが、店頭での販売サイクルや価格政策にこれほどの違いがあると驚きだった。

第3章では、出店戦略と店舗経営についての違い。ユニクロは徹底したローコスト戦略で、ZARAは、超高速空輸、流通をスペインをハブにして、世界展開しているという違いがとても興味深い。

第4章は、ファッションビジネスのリスクマネジメントについて。作ったものを売るユニクロと、売れるものを作るZARAというコントラストが、まさに製品開発戦略の違いを表していて参考になる。

第5章は、数字でこの2社の姿を比較している。ユニクロまさに小売業で、ZARAは製造業なのだ。

第6章は、ファッションビジネスと未来と題して、これからを占っている。GUやセオリーを展開する松竹梅戦略のユニクロと、ポートフォリオ戦略のZARAという比較が面白い。

このユニクロとじゃらんの比較を、私たちのビジネスを落しこむ場合に、重要な事は単に真似をすると言う事だけではないと言うことだ。

この2社の間共通点は、ゴールまでの戦略が非常に明確だってことである。企業としての戦略と言うよりも、事業として各アスペクト例えば、物流や製品開発、ターゲット、財務、店舗展開販路すべての経営カテゴリーにおいて、明快なポリシーと戦略がある。

マネジメント、マーケティング、ファイナンス、組織、会計などの経営機能は、全て戦略に基づくべきだと言うのを体現している2社だ。

その意味でも、非常に参考になる1冊だった。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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サブスクリプション マーケティング モノが売れない時代の顧客との関わり方 再読

サブスクリプションマーケティング.JPG

ITの浸透により、定額制の継続課金すなわちサブスクリプション課金がそれに伴って一般的になってきた。

この本では、そのサブスクリプションをマーケティングに活用する考え方について、とても明快に書かれているので読んでみた。

まずイントロダクションのところで、サブスクリプションマーケティングは価値の育成(バリューナーチャーリング)であると定義している。  

Part 3の、戦略の実践のところにも明記されているが、サブスクリプションは、決して顧客を食い物にするものでは無い。すなわち、消してダークサイドのマーケティングでは無いのだということに意識しなければならない。

Part1には、アマゾンの事例が書かれている。まさにアマゾンは、価値のあるコンテンツ用意して、顧客のニーズに即座に対応し、顧客に利便性を提供することで、顧客価値を生み出している。サブスクリプションに価値を付加していると著者は言うのだ。

ビジネスの主役は、顧客であるということを考えたときに、とても理にかなっている考え方だ。この、本質をけして外してはいけないというところからスタートしているのが良い。

これ以降、マーケターとして顧客を獲得し維持し、継続して顧客に価値を提供する仕組みを作る際に気をつけなければいけないことが、とても具体的に書かれている。

収益の推移を追いかけないと、レベニューギャップに陥ること、カスタマーローンチの考え方で、新規顧客に価値をわかってもらう手法など、企業の事例を紹介して、とても具体的に書かれているので、自分の仕事に生かすことができる。

考えてみれば、サブスクリプションに限らず、継続して顧客に価値を提供することで長く自社の製品を買ってもらうという事は、今に始まったことではない。ITのおかげで以前よりも、シンプルな形で課金できるようになっただけだ。

顧客に価値を提供し、忠誠心を持ってもらいブランドを構築するということは、基本中の基本だ。

そのことを思い出させてくれる良書だった。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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事業を創る人の大研究 田中聡氏 中原淳氏 著

ここのところ、イノベーションの必要性とか、新規事業の創設など、これまでにない試みや既存事業の枠を出た発想を、社員に求めたいと言う企業様からの研修が多く、気になったので読んでみた。

まず、この本の帯に書いてある、新規事業は斬新なアイディアがあればうまくいく説ってホント?というのが面白い。

経営陣や、企業の上層部の人たちは、新規事業は既存事業の枠の外にあるとか、これまでにない発想をやってみなさいと言うようなことを従業員に求めることが多い。

広い意味で、これは間違っていないのだが、従業員の立場からすると、そうは言ってもという感覚がある場合が多い。

新規事業スタートの、初期段階においては斬新な発想を持ち、それを事業として昇華させていくというプロセスが必要だ。

しかし、一方で新しいアイディアと言うものは、読んで字のごとく今までにないものなので、上層部や頭の固い人たちから見ると、新規性が、奇抜性に見えたりするのだ。この時に、上司の方としてはその斬新さを見逃さないようにしなければいけないし、従業員側の方では、上司や他部署、経営者の方から何を言われても自分の意見は正しいんだという強い気持ちと、理論武装が必要だ。

この本では、発想をどう産み出すかというプロセスよりも、発想を産み出すための人間性、キャラクター、考え方や組織のあり方という「ヒト的な側面」において、何が必要なのかに焦点を置いている点が面白い。

また、新規事業は、当たり前のことだが、継続していくものである。その意味で、初期段階が終わるころから中期段階にかけての実現可能性がなければいけない。

ここで、常々問題になるのは斬新なアイディアと、実現可能性と言う普遍性は、時々相反するものだ。斬新であればあるほど、奇想天外なものになり、また、実現可能性が高ければ高いほど、今までやってきたことに近いものになりがちだ。

このようなジレンマを解決するためには、一筋縄ではいかないのだが、この本には実際にそういった新規事業を手がけ、失敗と成功を繰り返してきた人たちの事例が多く書かれている。

この段階においても、貫き通すと言う非常に強い信念が企画段階から必要であるが、そういう点においても参考になる一冊だ。

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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本質思考 MIT式課題設定&問題解決 平井孝志氏著

マーケティングを仕事にしていると、課題を解決することの難しさを身をもって知ることが多くある。

例えば「売れない」という問題は単なる事実的な背景にしか過ぎず、
「なぜ売れないのか」と3、4回深掘りしていくと、
実は販路に問題があり、本来ターゲット層がそれほど来店しないチャネルだった、
ということはよくある。

問題認識が浅いと、当たり前だが、課題形成も的外れになり、
「やっぱり売れなかったね」ということになりがちだ。

この本は、その点を「表層だけ見ていても、真の課題解決には至らない。
より深く本質を見なければならない」
と説いている。

その最たる表現が、第1章に書かれている、
「真剣に考える」「時間をかけて考える」は、
本質思考とは異なる、という点だ。

この本では、本質を「構造(モデル)と因果(ダイナミズム)」から成る、と定義し、全体を捉えた上で、課題解決に至るべきだ、という。

業界や状況によって問題は異なるし、
課題形成のアプローチももちろん異なる。
ひいては、問題解決に至るまでの施策もまちまちだ。
なので、施策や手法から入るのは、
おおよそブレてしまうことが大半である。

情報をインプットし、現状を正しく把握する。
そして、この本質思考をした上でアウトプットすべき施策を考える。
これによって、精度高い施策にたどり着く、
というステップかと思われる。

とても有用な考え方なので、私も研修などの参考にしていきたい。

章立てはこちら;
CHAPTER1 人は意外に深く考えていない
CHAPTER2 本質思考とは何か?
CHAPTER3 本質思考のステップ① モデルを描く
CHAPTER4 本質思考のステップ② ダイナミズムを読み解く
CHAPTER5 本質思考のステップ③ モデルを変える打ち手を探る
CHAPTER6 本質思考のステップ④ 行動し、現実からのフィードバックを得る
CHAPTER7 本質思考を身につけるためのトレーニング方法 

リーダー職、管理職が一度読むといい良書。


マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と再生の戦略論朝倉祐介著

日頃、経営資源中でも、モノ=マーケティングを扱っている私としては、ヒトであるところの組織のあり方と、カネであるところの広い意味での会計の重要性を感じていた。

この本では、ファイナンスを「企業価値を最大化する考え方」と定義し、日本企業が陥っている短期的にビジネスを評価する視点をどう直していくべきなのか、そして創造性溢れる視点を持つ企業人として何を見据えていけば良いのかを明快に示している。

財務諸表を読み解くべきだということは、昔から言われていることで、この本にも財務諸表の読み解き方は書かれているのだが、今までにあるファイナンス、会計の本と大きく違うところは、キャッシュフローとBSを、私たちがどう解釈し、それをどのように自社の未来に投資していくのかという考え方と、それで成果を出してきた企業の事例とかミックスされて書かれていることがまずは第1点目。

そして、その視点を持つことで未来に向いた視点を持つことができ、正しい投資につながる、という流れで書かれているのが第2点目だ。

まず、日本企業が陥っている短期的な評価の視点を、損益計算書を重視しすぎる、またはそれしか見ていないという意味で「PL脳」と名付け、その弊害について具体的な事例を挙げている。

どうしても私たちは、財務諸表をその段階での通知表のようなものとして捉えがちだ。しかし、財務諸表は今現在を見るためのだものだけではなく、未来を見通すためにあるのだということこの本は私たちに示唆している。

このPL脳に陥りがちな原因としては、成功体験、役員の高齢化、メディアの影響などが挙げられている。短期的に売り上げと利益を上げなければと言う思考に陥りがちな要因になっているのだろうと思われる。

PL脳に陥るのは、一方で上記のような理由からだけではなく、その前段階においで、財務諸表のそれぞれの役割と、なんのために財務諸表を作成するのかというそもそも論への理解が足りないから、とも感じている。

特に、中小企業、起業家、大企業の新規事業の責任者といったこれから自社のサイズを質量ともに拡大していくビジネス・パーソンにとって、会計は、財務、税務、管理会計の3種類があり、それぞれの役割は何で、何を目指すのか、また、将来を見据えた時に、自社の現在地と未来への道においていくらをどこに投資するのか、という考え方ができないと、日本からアマゾンやアップルは生まれないだろう。

その意味においては、すべてのビジネス・パーソンが読むべき一冊だと言える。

章立てはこちら:
第1章 PL脳に侵された日本の会社とビジネスパーソン 
第2章 ファイナンス思考なくして日本からアマゾンは生まれない
第3章 ファイナンス思考を活かした経営:
〜アマゾン、リクルート、JT、関西ペイント、コニカミノルタ、日立製作所
第4章 PL脳に侵された会社の症例と末路
第5章 なぜPL脳に侵されてしまうのか

マーケティング コンサル タント 理央 周(りおう めぐる)


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